秋の気配が深まる2026年9月27日、赤塚ため池公園を中心に、郷土資料館、美術館、赤塚城址といった魅力的な場所を舞台に開催された「お月見ナイトミュージアム」へ行ってきました。


板橋区の施設という「ハード」に、地域の人々のふれあいや温かいイベントという「ソフト」が重なり合い、街の新しい魅力を感じる一日となりました。
郷土資料館で縁日とナイトミュージアムを満喫

あいにくの曇天で小雨がぱらつく中でしたが、会場は温かい活気に包まれていました。

郷土資料館の入り口には、地元のお店などが出店。


- フランス製菓さん(ヨーヨーすくいやチョコバナナ)

- のぐちやベーカリーさん(チーズドッグや焼きそばパン)


- 板橋とととさん(クッキー)
など、子どもも大人も楽しめる出店が並んでいました。



射的が大好きなお子さんは、真っ先に射的へ向かい、見事に景品をゲットして大満足の様子でした。

17時からの「ナイトミュージアム」へ。

普段とは違う、少し薄暗い館内で見る甲冑はどこか怪しげで、見せ方一つでここまで雰囲気が変わるものかと、大人もワクワクしてしまいます。

赤塚第三中学校の裏あたりにあったという「下地家の庚申講」についての展示も。地域に残る庚申講の歴史を、夜の静かな館内でじっくり見ると、昼間とはまた違った趣があります。


こうした地域の身近な歴史に触れられるのも、ナイトミュージアムの魅力のひとつです。
雨宿りを兼ねて板橋区立美術館へ



小雨が降ってきたため、普段は17時までのところ、この日は20時まで夜間開館していた板橋区立美術館へ移動しました。


1階ではさまざまなワークショップが開催され、2階の展示室では夜の静けさの中で日本画を鑑賞。




夜に美術館で日本画を見るという贅沢な体験に、何とも言えない趣を感じました。


お腹が空いた子供たちのために、1階のラウンジで先ほど購入したおやつをパクリ。こうしてホッと一息つけるスペースがあるのは、子連れのお出かけにとって本当にありがたいポイントです。


すっかり気に入ったのか、「もう少し食べたい!」とのことで、のぐちやベーカリーさんの焼きそばパンを追加購入。
「今日は夕飯いらないかな?」なんて笑い合いながら、温かい時間を過ごしました。
雲の向こうの名月に思いを馳せて

帰りがけには赤塚城址へ寄って、ライトアップや竹灯籠、そしてお月見を楽しもうと計画していました。


しかし、あいにくの天候。雨のため、この日は竹灯籠が中止となっており、私たちもお月見を楽しむのは断念することにしました。

ここ最近はすっきりとしない曇天が続き、せっかくの中秋の名月の時期でありながら、肝心のお月様は雲の向こう側。

それでも、ライトアップされた遊歩道を歩きながら、大きな満月に思いを馳せつつ会場を後にしました。

ちなみに、2026年の十五夜は9月25日(金)。今回のイベントは9月25日から27日まで開催されました。
板橋区の施設が連携して盛り上げる、新しい試みの息吹

先週は教育科学館でも「ナイトミュージアム 夜の科学館、のぞいてみませんか?」が開催されるなど、板橋区内のさまざまな施設で、普段とは違う時間帯に施設を楽しめるイベントが行われています。

今回の「お月見ナイトミュージアム」も、郷土資料館だけでなく、赤塚城址、赤塚溜池公園、板橋区立美術館を舞台に開催されたもの。歴史・文化・自然、そして食を一緒に楽しめるイベントとなっていました。

ハードとしての魅力的な施設が、イベントというソフトや地域の人々とのふれあいによって何倍にも輝く――。
そんな地元の温かさと、これからの街へのワクワクを感じられる、素敵な秋の一日となりました。
おまけ 赤塚ため池公園

赤塚ため池公園を歩いていると、この場所がかつてどんな風景だったのかにも思いを馳せます。
この周辺には、かつて「徳丸ヶ原」と呼ばれる田んぼが広がっていました。東京都公園協会の資料には、昭和10年頃の「峠田道(はけたみち)」の写真が残されています。崖線の下に沿って道が通り、その向こうには徳丸ヶ原の田んぼが広がる、そんな風景だったそうです。

また、この赤塚周辺には、古くから人々が行き交う道があり、鎌倉古道と伝えられる道もあったとされています。赤塚は鎌倉末期にはすでに歴史上確認できる地域で、現在にも中世の歴史を伝える寺社や文化財が残っています。


今では首都高速などによって景観も大きく変わり、かつての田園風景をそのまま想像することは難しくなりました。


それでも、ため池の面影を残すこの公園を歩いていると、田んぼの間を歩いた人々や、古くからこの地域を行き来した人々の姿が、ふと浮かんできます。

昔から人が行き交ってきた土地で、今は「お月見ナイトミュージアム」が開かれている。

そう考えると、今回のイベントも、赤塚の長い歴史の延長線上にある一夜だったのかもしれません。






