東京都練馬区北町2丁目の無人ビルで外壁の一部が突如崩落した事案から間もなく1ヶ月が経過しようとしている。
しかし10月に入っても、現場一帯のがれきが片付けられる様子は見られない。

崩落の危険性がさらに高まっているためか、現場周辺には「立入禁止」を告げるカラーコーンや赤いコーンバー(ポール)が以前よりも増設されており、ものものしい雰囲気が続いている。

依然として残る倒壊リスク、増えるポールが物語る危険性

現場は東武東上線・東武練馬駅に近い、住宅や商店が密集する一角。9月の崩落発生時は深夜だったため幸いにも歩行者への直撃は免れたが、一歩間違えれば大惨事になる状況だった。
近隣住民によると、事案発生から時間が経っても本格的な撤去作業や修繕・解体工事が始まる気配はないという。代わりに、ビルの周囲を囲うように配置された立ち入り禁止用のポールが日を追うごとに増えており、道路の一部を塞ぐ状態が続いている。

毎日この道を通勤で利用するという周辺住民は、「最初は一時的な規制かと思っていたが、10月になっても何一つ変わらない。むしろポールが増えていて、まだ上に残っている壁がいつ落ちてきてもおかしくないというサインに見えて本当に怖い」と、視覚的に増していく危険性に強い不満と恐怖を口にする。
なぜ片付かない?立ちはだかる「私権の壁」

このように危険な状態が放置され続ける背景には、空き家・空きビル問題特有の「所有者との連絡・調整の難しさ」がある。
建物が私有財産である以上、行政(区など)が勝手に片付けや解体を進めることは法的に極めて難しい。

所有者の特定に時間がかかっていたり、解体費用の負担をめぐって調整がつかなかったりする場合、周囲の安全確保のために「立入禁止の網やポールを増やす」という暫定的な措置しか取れないのが実情だ。

しかし、これから秋の台風シーズンや大雨などの悪天候が重なれば、さらなる崩落や建物自体の倒壊を招く恐れもある。
ただ規制線を広げて「通るな」と警告するだけの現状に、地域からは「いつまでこの危険な道を歩かせるのか」「行政はもっと強制力を持って対応してほしい」と、一刻も早い根本的な解決を求める声が一段と強まっている。






