2024年3月板橋清掃工場を見学させて頂きました〜2029年に130メートルの煙突が建て替えに⁉〜

2024年3月板橋清掃工場を見学させて頂きました。ごみの巨大クレーンや焼却施設はすごい迫力で、子供が喜んでいました。ごみ処理にまつわる様々な課題についても教えて頂き、大変勉強になりました。

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板橋清掃工場とは

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高島平駅から荒川方面に10分ほど歩くとあるゴミの焼却施設です。

板橋清掃工場は、東京23区のごみ処理を担う重要な施設です。1日あたり600トンの焼却能力を持ち、私たちの生活から排出される可燃ごみを衛生的に処理しています。

名称東京二十三区清掃一部事務組合 清掃工場 板橋清掃工場
建設現在の板橋清掃工場は3代目で、2002年(平成14年)11月に竣工し稼働を開始しています。初代は昭和37年10月、2代目は昭和49年12月に竣工しています。
住所〒175-0082 東京都板橋区高島平九丁目48番1号
電話番号03-5945-5341 (見学申込は 03-5945-5342)
サイトHP見学

清掃工場の見学

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工場見学では、プラットホームでの大量のごみ、ごみクレーンが大迫力でごみを掴む様子、中央制御室での監視体制など、普段見ることのできないごみ処理の現場を間近で見学できます。これにより、ごみの減量やリサイクルへの意識が高まるきっかけにもなります。

清掃の流れと清掃工場の役割

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清掃の第一段階はゴミ収集です。正確には「ごみの収集・運搬」と「資源回収」です。
この業務は各区が行っています。

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第二段階が「ゴミの中間処理」です。清掃工場はこの中間処理の一部を担っています。
具体的には、可燃ごみを焼却する役割です。

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最終段階が「最終処分」です。具体的には焼却で出た灰や不燃ごみ、粗大ごみを粉砕したものが東京港の埋立処分場に廃棄されます。

清掃工場で出た熱の利用

ごみを焼却するだけでなく、その際に発生する熱エネルギーを電力として工場内で利用するほか、隣接する板橋区立高島平温水プール、熱帯環境植物館、高島平ふれあい館などの区施設に無償で供給し、二酸化炭素の排出削減に貢献しています。

清掃工場の設備

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プラットフォーム

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プラットフォームでは収集されたごみを計量した後にバンカへ投入されます。

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こどもが描いた絵です。

バンカ

バンカはゴミ収集車が集めたゴミを貯める巨大なゴミ箱です。板橋清掃工場では2つの焼却炉(各300トン/一日のキャパシティ)があるので、バンカも2つ設備されています。

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巨大なクレーンが設置されており、そのクレーンでゴミを撹拌したり、焼却炉にゴミを導入したりします。

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こどもが描いた絵です。

焼却炉

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焼却炉は850℃以上の高熱でゴミを償却して、体積を10分の1の灰にします。
※灰はコンクリートの原料として再利用されています。

板橋清掃工場が抱える3つの課題

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既に寿命20年を迎えている

板橋清掃工場は平成14年に建てられ、現在20年目を迎えています。
しかし、一般的な焼却施設の寿命は20年と言われており既に寿命を迎えています。

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板橋の焼却場は7年後の2029年頃に建て替え工事が行われるそうです。

可燃ごみに混じる可燃ごみ

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可燃ごみに不燃ごみが入っているとどうなるかわかりますか?

受け入れ基準を超えた大きさのごみや、焼却に適さないごみが焼却炉に投入された場合、設備上でさまざまなトラブルを発生させます。

内部のベルトコンベアにつまりが生じてしまうと焼却炉を止めてメンテナンスをする必要が生じます。

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実際、見学に訪れた日も二台の焼却炉のうちの一台が止まってしまっていました。
ゴミを捨てる人がちょっとめんどくさいな〜という気持ちで不燃ごみを可燃ごみに入れてしまうことがあるかもしれませんが、その結果として焼却炉が止まり大きな行政コストがかかっているそうです。

組織的な歪み

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ごみ処理は元々は都の清掃事業でした。

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平成12年に区の要請等を受けてゴミ収集は区に移管されました。しかしながら、清掃工場は区に移管されることはなく23区が特別地方公共団体として東京二十三区清掃一部事務組合を設立しました。

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そして、最終処分は依然として都の管轄となっています。
このような歪な組織構造が、収集→消却→最終処分といったごみ処理全体の運営においてコミュニケーションコストを高めるという一面もあるのかもしれません。

その他の課題

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最終処分施設は東京港にある埋立処分場に廃棄されます。

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じつは、この埋立処分場はあと50年しか持たないと言われています。
もちろん、新しい埋立処分場を建設することは技術的には可能ですが、東京湾ノ生態系や湾港の役割を考えれば無闇に埋立処分場を増設することは得策ではありません。

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我々はごみの埋立処分場の建設を望む前に、個々人としてゴミを減らす取り組みをしないといけないのかもしれません。

板橋清掃工場クイズ

煙突の高さは何メートルでしょうか。

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正解は130メートルです。

清掃工場は何をしているでしょうか。

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清掃工場では様々なゴミがある中で可燃ごみの中間処理である焼却をになっています。

ごみを焼却するともとの大きさのどれくらいに容積が小さくなるでしょうか?

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10〜20分の1。

板橋清掃工場で一日に持ち込まれたごみの最大量はどれくらいでしょうか?

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810トン。概ね12月と3月がごみの利用が多くなる時期。ちなみに、ごみ利用は平成元年のピークを超えて最近では右肩下がりになってきています。

最後に

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板橋清掃工場の見学に参加しましたが、予想の10倍楽しかったです。
ぜひ皆さんも機会があれば足を運んでみてはいかがでしょうか。

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