東武練馬駅からイオンの坂を下った場所、徳丸不動通り。


どこかひっそりとした雰囲気のその通りに、ちょっと変わった名前の印象的なお店があります。その名も「ブラジル食堂」。


以前からその存在を知ってはいたものの、どこか入りづらさを感じてしまい、お店の前でためらってしまうこともありました。


色あせた「ブラジル食堂」の暖簾(のれん)と、取っ手のところにかかっている「ごはんおかづです」の文字。
「思い切って、ついに入ってみました。」
静かな佇まいと、昔ながらの食堂スタイル


店内はカウンター席と、2人かけ・4人かけのテーブルがあるこじんまりとした空間。特別な飾り気のない、淡々とした空気が流れています。

入り口の右側には食べ物が入ったケースが並んでおり、そこから選んで注文する昔ながらのスタイル。成増にある「やまだや」さんとも似た雰囲気があります。

「昔はハンバーグがあった気がしたな」と思い、「ハンバーグはありますか?」と聞いてみると、「そこにあるものしかないよ」と返されます。それならと、今回は「焼き肉」と「エリンギ」を選んで、おかずにしてもらうことにしました。奥から息子さんが出てきて調理をしてくれます。並んだ「なすみそ」もおいしそうです。

「先にお会計かな?」と思って「お会計をお願いします」と声をかけると、「食べてからでいいよ」と言葉をかけられます。

素朴で味わい深い夕飯
席に座って待っていると、キッチンから焼き肉のいいにおいが漂ってきます。

ビールを注文しようかタイミングをうかがっているうちに、ご飯をよそっていただいたので、今回はそのまま食事をいただくことにしました。

この日の夕飯は、焼き肉、エリンギ炒め、なすみそ、ご飯、そしてお味噌汁。


- なすみそ:しっとりとしていて濃厚な味付け。昔、おばあちゃんが作ってくれた味を思い出すような、しっかりとした味でご飯が進みます。
- エリンギ炒め:塩加減がちょうどよく、シンプルにおいしい。
- お味噌汁:豆腐とわかめの、昔ながらのオーソドックスなお椀。

途中で出されたお茶は、昔ながらのアルミのやかんから注いでいただいたもの。お茶の風味がしっかりと感じられ、どこか家庭的なおもてなしを感じる味わいでした。
「ブラジル食堂」の名前の由来とは?

気になっていたお店の名前の由来を、おかあさんに聞いてみました。
「昔は珈琲豆を売っていたから、ブラジル食堂って名付けたみたいよ」とのこと。現在は食堂として営業しており、店内に珈琲の名残はありませんが、かつてはそんな背景があったようです。

最近は食堂を利用する人も少しずつ少なくなっているそうですが、おかあさんが一つひとつ丁寧に仕込みを続けています。

決して派手なお店ではないし、最初は少し身構えてしまうかもしれません。それでも、この静かな空気にふれてみたい方は、ぜひ「ブラジル食堂」の暖簾をくぐってみてはいかがでしょうか。







