「特定非営利活動法人(NPO法人)チーム赤塚」は、東京都板橋区赤塚地域を拠点とし、「住民参画による地域活性化」を目的とする団体です。地元赤塚が元気になるためのイベントや居場所づくりを企画・運営し、町会や学校、商店街とも協力しながら活動を広げています。今回は代表理事の井出さんにお話を伺いました(お忙しい中ありがとうございました)。
地域コミュニティの熱源、その始まりは「親父の会」から



チーム赤塚の原点は、下赤塚小学校の「親父の会」から生まれたつながりにあります。代表の井出さんもその初期メンバーの一人で、地域イベントに少しずつ関わるところから活動が始まりました。地域の方々との協力関係が徐々に育まれ、その輪が広がっていく中で、2014年にNPO法人として正式にスタートを切ります。
法人化後には、活動の方向性を巡って意見が揺れる時期もありました。「イベントを楽しむ場にしたい」という想いと、「地域全体を盛り上げたい」というボランティア的な視点が交差しながら、組織としての形を模索していました。そこへ2020年頃からのコロナ禍が重なり、イベントの中止が続く苦しい状況が続きます。
コロナ禍からの復活と、地域連携の「推進力」



そんな中、コロナ明けに訪れた大きな転機が、「いたばしプロレスを地域に招致する」という挑戦でした。共通の目標に向けて組織が一致し、下赤塚小学校の校長先生の理解を得て体育館での開催を実現します。
このとき、会場を盛り上げたのが、チーム赤塚が地域の子どもたちと共に創作したキャラクター「赤塚タヌキッド」。プロレスと地域文化をつなぐ象徴として活躍し、コロナ禍の閉塞感に明るい風を吹き込む存在となりました。
地域と世代をつなぐ「チーム赤塚」


この頃から、チーム赤塚は地域との連携をより強めていきます。ちょうど若い世代との交流を必要としていた町会との接点が増え、また地域で活動するメンバーの一部が町会長や自治会長とつながりを持っていたことも大きな後押しになりました。
その中には、地域出身で現在事務局に関わる阿部さんのように、地元の方との縁が自然な橋渡しになったケースもあります。阿部さん自身も「地域側も若い世代との接点を求めていた時期で、互いにとっていいタイミングだった」と話しています。
その結果、夏には梶山町会、篠ケ谷戸町会、ゆりの木北自治会長、赤塚新町町会、下寺家町会、上谷津町会、番匠免町会など、多くの町会から声がかかり、7月後半から毎週のように夏祭りが続くほどに。現場で町会の方々と協力する中で、地域の清掃、防犯、行事運営といった役割が、地域の基盤としていかに重要かを改めて実感するようになりました。


コミュニティのハブ機能と拡大する「チーム赤塚の輪」

もともと行政が担いづらい部分を地域の立場で補完する“中間支援”の団体として生まれたチーム赤塚は、現在では町会・商店街・若手経営者・PTA・まちの学校など、多様なコミュニティを結びつけ、地域の化学反応を生み出す存在へと成長しています。
こうした動きに共感する人が増え、メンバー数は2022年の26人から2025年には53人まで倍増。年齢層は高校生からご年配の方まで幅広く、赤塚に長く住む人も、新しく住み始めた人も関わっています。最近では大山や前野町など周辺地域との協力も始まり、赤塚の枠を超えたつながりが広がっています。
大切にする「中間支援」というバランス感覚

チーム赤塚の基本姿勢は「中間支援」という立ち位置を大切にすること。地域のために力を貸す一方で、地域の主体性を損なわないよう、サポートする範囲を見極めることを重んじています。こうしたバランス感覚が、地域に青年部が立ち上がるなど、新しい動きを生み出すきっかけにもなっています。
代表の井出さんは、今後の役割について次のように話しています。
「チーム赤塚は中間支援団体です。地域のハブとして、地域のぬくもりを子どもたちの世代に残していきたい。地域の人どうしがお互いを知っていることで、子どもを見守れたり、ちょっとしたトラブルの時にも寛容になれたりする。そんな“顔が見える赤塚”をつくっていきたい。」
地域コミュニティのハブとして、そして地域のぬくもりを未来へ受け渡す存在として、チーム赤塚の今後の取り組みに期待が集まります。
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