2025年11月3日文化の日に年一回の「茂呂遺跡」の特別公開が行われていましたので、最近考古学に最近関心のある?子どもと一緒に歴史に思いを馳せに行ってきました。
場所

茂呂遺跡は上板橋駅南口から徒歩10分ほどの場所にあります。駅から上板南口銀座商店街を抜けてまっすぐ城北中央公園方面に進み、栗原橋を渡った石神井川沿いにひっそりと佇んでいます。
茂呂遺跡

茂呂遺跡は城北中央公園の一角にある遺跡で普段は閉鎖されているので、城北中央公園を普段利用している人でもほとんどその存在に気付かないのではないかと思いますが、実は岩宿遺跡遺跡についで日本で2番目に発見された旧石器時代の遺跡で、歴史価値の高い文化史跡です。

普段は文化保存のためにフェンスで囲まれていて立ち入ることはできませんが、文化の日に行われた「古代フェスティバル」において年に一度の一般公開が行われていました。貴重な機会なので、子供と一緒に行ってきました。
茂呂遺跡の発見秘話

スタッフの方に茂呂遺跡が発見された経緯を教えて頂きました。
茂呂遺跡は、武蔵野台地の高台を流れる石神井川の周辺にあり、もともと縄文時代から人が住んでいたことが知られていました。
少年による大発見

時代は1951年(昭和26年)。当時中学生だった滝沢浩(たきざわ ひろし)氏は、縄文時代の名残である縄文式土器を探しにこの茂呂遺跡を訪れていました。
その時、滝沢氏は土器とは異なるものを発見します。それは、関東ローム層の切り通しから見つかった黒曜石(こくようせき)の石器でした。

時代背景と調査への発展


この発見があった時期は、群馬県の岩宿遺跡で旧石器時代の石器が見つかり、日本列島にも縄文時代より古い時代があったことが明らかになり始めた頃でした。
滝沢氏は、「もしかしたらこれも旧石器時代のものかもしれない」と考え、発見した石器を明治大学などに持ち込みました。
この中学生の発見と行動がきっかけとなり、本格的な発掘調査が実施されることとなり、茂呂遺跡が旧石器時代の重要な遺跡として世に知られることになったのです。
茂呂遺跡の散策

茂呂遺跡の中を実際に歩かせて頂きましたが、こちらの石神井川と茂呂山通りの角地当たりで滝沢氏が石器を発見したそうで、この場所がA地点と名付けられているそうです。茂呂山通りを造成する際に高台を削ったため、切り通しになった部分に旧石器時代の地層が露出したのかもしれませんね。

1951年の明治大学の調査の後にも、何度か調査が行われているそうで、敷地内には穴を掘ったような痕跡がありました。穴をボーリング調査のように掘っていくと、上部は黒土で、その下に関東ローム層という約258万年前〜約1万年前の火山活動による火山灰が退席した地層があるそうで、そこから黒曜石を削った石器や火を興して調理する意思を並べた礫郡がみつかったそうです。


ちなみに、黒曜石は長野県周辺で採取されたものが関東まで持ち込まれたとのことで、旧石器時代から交易がおこなわれていた証拠の一つと考えられています。交易をするからには、おそらく言葉があったのではないかと推察されますし、また、石器の形状も茂呂遺跡特有の形をしていて独自の文化があったのではないかとも考えられているそうです。
1万年以上の日本人がどのような言語をしゃべっていたのか、その言葉は私たちが話す言葉と似ているのか等、興味は尽きませんが、今となっては研究の術はほとんどないそうです。

年に一回の機会となりますので、なかなか茂呂遺跡に立ち入ることはできませんが、赤塚の溜池公園にある郷土資料館にも茂呂遺跡の石器に関連した展示があったりしますのでよかったら足を運ばれてみてはいかがでしょうか。
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