2026年6月30日、一年の折り返し地点となるこの日、東武東上線ときわ台駅すぐの場所にあるときわ台天祖神社を訪れました。

執り行われていたのは、半年の罪や穢れを祓い、残り半年の無病息災を祈る日本の伝統神事「夏越の大祓(なごしのおおはらい)」。そして、新たな半年の始まりを祝う「夏詣(なつもうで)」の参拝です。

当日の境内の様子を、神社の深い歴史とともにレポートします。
■ 多くの人で賑わう参道と、幻想的な夜の杜

日が落ちた境内に一歩足を踏み入れると、そこは昼間とは一変した幻想的な空間が広がっていました。

駅前の喧騒を忘れさせる豊かな杜の中、参道には多くの地域住民の方々が詰めかけ、灯りに照らされた境内は厳かでどこか温かい熱気に包まれています。

参道を進んだ先にあるのは、この時期ならではの「茅の輪(ちのわ)」。 訪れた参拝客の皆さんは、それぞれに作法に倣って茅の輪をくぐり、これまでの半年に感謝しながら、これからの半年の健康を願って静かに手を合わせていました。夏の始まりを告げる夜風を感じながらの参拝は、心まで清められるような特別な時間です。
■ 「常盤台」の地名の由来にも。知っておきたい天祖神社の歴史

ここで少し、ときわ台天祖神社の歴史をご紹介します。旧上板橋村の産土神(うぶすながみ)として古くからこの地を守り続けている歴史ある神社です。

- 鎌倉時代からの由緒 創建の年代は不詳とされていますが、鎌倉時代(後深草天皇の頃)に伊勢の神宮より天照大御神(あまてらすおおみかみ)を勧請したと伝えられています。また、かつてこの周辺(上板橋村字原)に神様がお姿を現したという「影向跡(ようごうあと)」の伝承もあり、現在は境内の末社「伊勢神社」として大切にお祀りされています。
- 文人・大田南畝も訪れた地 江戸時代には「神明社」と呼ばれ、上板橋村の鎮守社として人々の信仰を集めていました。寛政9年(1797年)4月17日には、江戸時代の高名な文人・大田南畝(狂歌師としても有名)もこの地を訪れ、当時の様子を日記に書き残しています。明治5年には村社に定められ、現在の「天祖神社」へと改称されました。

そして、私たちが普段呼んでいる「常盤台」という地名、実はこの天祖神社に青々と生い茂っていた松林の「常磐(ときわ)」から名付けられたのだそうです。地名のルーツがこの豊かな杜にあると思うと、よりいっそう地域への愛着が湧いてきますね。
■ 新たな半年を、すっきりと健やかに

古くからこの街の歴史を見守り、地名の由来にもなったときわ台天祖神社。
6月30日の夜、茅の輪をくぐって心身をリフレッシュした帰り道は、なんだか足取りも軽く感じられました。地域の歴史に思いを馳せながら、本格的な夏を健やかに乗り切るパワーをいただける、素晴らしい「夏詣」となりました。
皆さんもぜひ、緑豊かなときわ台の杜へ足を運んでみてはいかがでしょうか。
【スポット情報】
- 名称: ときわ台天祖神社
- 住所: 東京都板橋区南常盤台2丁目4-3
- アクセス: 東武東上線「ときわ台駅」南口から徒歩すぐ
おまけ

最近はときわ台を夜通る際は居酒屋金ちゃんを覗いてみるのですが、この日も大盛況でした。いつかお店に入ってみたい。



