【練馬区田柄】44度でも熱さを感じない不思議な軟水風呂。戦後から地域を温め続ける「小川バスマンション 喜久の湯」

東武東上線「下赤塚駅」から徒歩約3分、東京メトロ「地下鉄赤塚駅」からも徒歩1分。田柄2丁目のスーパー「みらべる」のすぐそばに、地域で長年親しまれている銭湯があります。

今回訪問したのは、ユニークな名称のマンション1階にある「小川バスマンション 喜久の湯」さん。駅からほど近く、買い物や仕事帰りにも立ち寄りやすい場所にある、昔ながらの地域密着型銭湯です。

マンションの1階に広がる、ぬくもりの空間

建物の名前に刻まれた「バス(Bath)」の文字通り、1階部分が銭湯になっている小川バスマンション。入口にはコインランドリーも併設されており、銭湯とランドリーが一体となった、地域の暮らしに寄り添う佇まいです。

玄関で靴を脱ぎ、自動ドアを抜けて受付へ。入浴料(600円)を支払って中へ入ります。

平日の夜に訪れましたが、浴場内には10名ほどのお客さんがいて大変賑わっていました。常連と思われるご年配の方々はもちろん、若い方の姿も見られます。長い歴史を持つ銭湯ですが、世代を超えて地域の人々に利用されていることが伝わってきました。

44度なのに熱くない?体をやさしく包み込む「不思議な地下軟水」

HPより引用。

「喜久の湯」の大きな魅力の一つが、地下水を汲み上げ、全館で軟水化して使用しているというお湯です。

実に柔らかく、湯船に浸かるとまるで全身をやさしく包み込まれるような感覚があります。

HPより引用。

ふと温度計に目をやると、表示は「44度」。一般的な銭湯であればかなり熱めの温度ですが、実際に入ってみると数字ほどの刺激を感じません。

もちろん温度の感じ方には個人差がありますが、軟水特有のまろやかさが熱さの角を取り、「44度なのに、なぜか入りやすい」という不思議な印象が残ります。

【軟水風呂の主なポイント】

  • 肌がすべすべになりやすい
  • 石鹸の泡立ちが良い
  • 湯上がり後の肌の乾燥が少ない
  • 高めの温度でしっかり血行促進・疲労回復

新旧が同居する浴場と設備の最新状況

HPより引用。

浴室には、ジェット系の浴槽、電気風呂、水風呂、そしてぬるゆがあります。熱めの主浴槽でしっかり温まったあと、ぬるゆでゆっくり体を休める常連さんも多く、温度の違う浴槽を行き来しながら楽しめるのも銭湯ならではの醍醐味です。

※サウナ設備について かつてはサウナも設置されていましたが、コロナ禍以降は閉鎖されており現在は利用できません。現在の主な設備は「主浴槽・ジェット・電気風呂・水風呂・ぬるゆ」となっています。

マンションの1階という現代的な建物の中に、昔ながらの銭湯文化がしっかりと息づいている。そんな新旧が同居する空間も、喜久の湯の面白さです。

昭和24年創業。戦後から地域を温め続ける歴史

「喜久の湯」の創業は昭和24(1949)年。終戦から間もない時代に営業を始めて以来、長きにわたって地域の人々にお湯を提供してきました。

現在の「小川バスマンション」は昭和47(1972)年頃に建て替えられたもので、建物は新しくなっても銭湯としての歴史は途切れることなく続いています。

湯上がり後、店主様にお話を伺うと、現在は3代目が暖簾を守っているとのこと。

昭和から平成、そして令和へ。街の姿や人々の暮らしが大きく変わる中で、喜久の湯も時代に合わせて姿を変えながら、地域に根付いてきました。

練馬区には17軒。激減する銭湯と地域コミュニティの未来

店主様によると、かつては田柄周辺にも複数の銭湯があったそうです。家庭風呂が普及する前、銭湯は今よりもずっと身近な存在でした。

現在、練馬区浴場組合に加盟している銭湯は17軒。かつて数多く存在したことを考えると、その数は決して多いとは言えません。

それでも、街の中から銭湯が一軒、また一軒と姿を消していく中で、現在もこうして暖簾を掲げ続けている喜久の湯には「お風呂に入れる場所」以上の価値があります。

地域の人たちが顔を合わせ、湯船につかり、一日の疲れを癒やす。平日の夜に訪れた際も、ご年配の常連客の中に若い人の姿があり、それぞれが思い思いに湯船につかっていました。「昔ながらの銭湯」という言葉だけでは表現しきれない、現在進行形の地域コミュニティがそこにはあります。

店舗情報・アクセス

  • 店名: 小川バスマンション 喜久の湯
  • 所在地: 東京都練馬区田柄2-32-20
  • アクセス:
    • 東京メトロ有楽町線・副都心線「地下鉄赤塚駅」徒歩1分
    • 東武東上線「下赤塚駅」徒歩3分
  • 営業時間: 15:30〜22:00(最終受付 21:30)
  • 定休日: 木曜日・金曜日
  • 入浴料: 大人 600円
  • アメニティ: シャンプー・コンディショナー・ボディソープは備え付けなし(各30円で販売あり)
  • SNS:Instagram

※営業時間・定休日・入浴料などの店舗情報は変更される場合があります。訪問の際は最新情報をご確認ください。

この記事を書いた人

なりチャン

なりますチャンネルは、成増をベースに東京の城北エリア(板橋・練馬)の地域情報を地元目線でリアルタイムにお届けしていきます✉「子どもたちが地域の方々と触れあい、地域をもっと好きになってほしい」という想いで2022年頃に始めました。月間55万PV(2026年1月)。