東武東上線・上板橋駅から少し歩いた、富士見街道と若木通りが交わる角地。そこに、2026年の今、街の人々が吸い寄せられるように集まる一軒のカフェがあります。

店名は「KJ COFFEE」。その名に込められた物語と、一杯のコーヒーに懸ける想いを取材しました。

叶わなかった父の夢。娘が繋いだ「KINJI」のバトン

店名の「KJ COFFEE」は、オーナーの父、KINJIさんに由来します。 地元の解体業「KINJI WORK」を営んでいたKINJIさんは、大のコーヒー好きでした。闘病を続けながら、いつかコーヒー屋を出すことを夢見て準備を進めていましたが、オープン直前にして帰らぬ人に。60歳を目前にした、あまりに早すぎる別れでした。

そんな父の想いと、30名の従業員を抱える会社を引き継いだのが、現オーナーである娘さんです。「地域に貢献が大切」という父の教えを胸に、父が形にできなかった場所を、ついにこの街に誕生させました。
「地元にこそ、都会以上のクオリティを」

「素敵なカフェは都心に行かないとない」——そんな常識を覆すのが、KJのコンセプトである“地元のラグジュアリー”です。

- 世界基準のコーヒー豆: 世界のコーヒーショップベスト100で第2位に選ばれたアメリカの名店「ONYX」や、南青山の人気店「LITTLE DARLING」から豆を厳選。

- 妥協なき一杯: 選び抜かれた最新鋭のコーヒーマシンを揃えつつも、提供は一杯ずつの丁寧なハンドドリップ。



「都心なら倍の価格はするはず」という圧倒的なクオリティを、あえて地元価格で提供しているのも、父から教わった「地域貢献」を大切にしているから。本物の味を、もっと身近に。その想いが一杯のカップに凝縮されています。

学校、家庭に次ぐ「自分だけのサードプレース」

オーナー自身、地元で育つ中で「家でも学校でもない、ふらっと立ち寄れる場所」の必要性を感じていたと言います。

- 学生が宿題をしたり。
- サラリーマンがテレワークをしたり。
- ご近所さんがふらっとお喋りに来たり。

KJには、誰もが思い思いの時間を過ごせる自由な空気が流れています。実は、オーナー自身もこのお店が気に入りすぎて、すぐ近くのオフィスにいるより、カフェで仕事をしている時間の方が長くなってしまったのだとか。スタッフの方が書類を持ってカフェまでやってくる……なんていう、お茶目な日常もKJの風景の一部です。
既に街の愛すべき風景に

オープンから間もないですが、すでにリピーターも多く、地元のおじいちゃんがチョコを配ってくれたりと、温かい交流が生まれています。オーナーの気取らない、自然体な人柄が、この心地よい空間を作り上げているのでしょう。

父が愛したコーヒーの香りと、娘さんが紡ぐ新しい街のコミュニティ。 上板橋を歩く日は、ぜひこの角地のカフェで、少し贅沢で温かい時間を過ごしてみてはいかがでしょうか。

| 店名 | KJ COFFEE |
| 創業 | 2026年2月1日 |
| 住所 | 〒174-0064 東京都板橋区中台1丁目33−1 |
| アクセス | 徒歩10分 |
| 営業時間 | 7時00分~20時00分 |
| 電話番号 | 0368262400 |
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