2026年2月。あのお店が再開したと聞き、期待を胸に「天鈴」へと向かいました。 12時過ぎに到着すると、そこには10名以上の長い列。日陰の寒風にさらされながらも、誰一人として脱落しない。その光景だけで、この店の凄みが伝わってきます。

寒さを忘れる、期待と高揚の時間

「自分の分まで残っているだろうか…」 時折店員さんが人数確認に出てくるたび、並んでいる客の間に緊張と期待が走ります。30分ほど待ち、ようやく店内へ。

7席のカウンターと、6人掛けの小上がり。店内には天ぷらを揚げる「パチパチ」という小気味よい音と、甘い天つゆの香りが満ちています。 隙間風が少し寒い店内ですが、用意されたひざ掛けに店主の優しさを感じつつ、その時を待ちます。

職人の手仕事が生み出す「芸術品」

メニューは「天丼(950円)」のみ。(大盛は+100円) オーナーが目の前で、一つひとつ丁寧に衣をつけ、油へ投入していきます。

- こだわりの揚げ: 揚げる最中に衣を「ツンツン」と足し、サクサク感を増幅させる技。
- 丁寧な仕事: インゲンを一本一本筏(いかだ)状に並べる様子は、まさに職人芸。
- 五感を刺激する音: 注文のたびに響く「じゅー」という音が、最高のスパイスです。
これぞ衝撃。具だくさんの天丼が登場!

運ばれてきたのは、丼からはみ出さんばかりの天ぷらたち。シジミのお味噌汁と白菜のおしんこが付いて、今どき950円という価格は驚愕です。

イカ: まずは手前から。衣のパリパリとした食感のあと、驚くほど柔らかいイカが顔を出します。
シイタケ: 肉厚でプリプリ。噛むほどに旨味が溢れます。

インゲン・のり: 筏状のインゲンとのりが立っているビジュアルは圧巻。目でも楽しませてくれます。

海老(2本): 〆は主役の海老。ボリューム満点で、タレの染みたご飯との相性も抜群です。

最後に

帰り際、他のお客さんが「再開してくれて嬉しい」「やっぱり天鈴が最高だ」と店主に声をかけているのが印象的でした。

1,000円を切る価格を守り続ける心意気と、妥協のないクオリティ。30分並んででも食べる価値が、ここには確実にあります。お会計はキャッシュオンリーですので、千円札を握りしめてぜひ足を運んでみてください。


