2026年3月14日。春の訪れを感じさせる空の下、板橋区の高島第七小学校にて「グランドフィナーレ」が開催されました。


1979年の創立から2007年の閉校まで、わずか28年という短い歴史ながら、この場所で育った子供たちや地域住民にとって、高七小はかけがえのない場所でした。2026年度夏以降に予定される解体工事を前に、最後の日を共に過ごそうと、会場には驚くほど多くの卒業生や関係者が詰めかけました。


■ 賑わいに包まれた校庭と、蘇る記憶

校庭にはキッチンカー等が並び、かつての学び舎は祭りのような活気に包まれました。

- キャンプファイヤーを囲み、火の粉を見つめながら思い出を語り合う人々。
- 響き渡るバンドのビートに合わせ、笑顔で盛り上がる卒業生たち。

それぞれが思い思いの形で、この場所との最後の時間を慈しんでいる姿が印象的でした。
■ 資料室に並ぶ「高七小の証」



校舎の中へ足を踏み入れると、そこには時間が止まったかのような光景が広がっていました。資料室には、学校の歩みを物語る品々が大切に展示されています。




- 卒業生たちが思いを込めた寄せ書きと卒業アルバム。
- かつての子供たちが被っていた校帽。
- 閉校式典の貴重な資料。


特に印象的だったのは、展示品に貼られた多くのポストイットです。「校舎がなくなっても、これだけは残してほしい」という願いが込められたその一枚一枚に、学校への深い愛情が滲み出ていました。
■ 4階の静寂:20年の歳月が語りかけるもの


2階、3階の賑わいとは対照的に、4階へ上がると空気は一変し、ひっそりとした静寂に包まれていました。


剥がれ落ちた壁の塗装、隆起してボコボコになった床。


2007年の閉校式から20年という歳月は、確実にこの建物に刻まれていました。かつて子供たちの歓声が響き渡っていた廊下は、今日という「グランドフィナーレ」を、そして来るべき解体の日を、静かに待ち続けていたのかもしれません。
■ 結びに:記憶は心の中に

2026年度、ついに重機が入り、校舎はその姿を消します。しかし、この日集まった人々の熱気や、資料室に寄せられた想いを見る限り、高島第七小学校という場所が人々の心から消えることはありません。

28年間の歩みと、閉校後の20年。 「ありがとう、高七小」 その言葉が、会場のあちこちから聞こえてくるような、優しくも力強いフィナーレでした。

■ 今後の予定:2026年度から解体、説明会は夏ごろ

高島平団地の一部の建て替え計画に伴い、旧高七小の跡地には新たなタワーマンションの建設が予定されています。これに関連し、板橋区議会都市建設委員会では今後の具体的なスケジュールが示されています。
- 2026年4月以降:解体工事の入札実施
- 2026年6月:区議会にて解体工事契約の議決
- 2026年夏ごろ:住民向けの説明会を開催予定
- 2026〜27年度:2年間にわたる解体工事の実施

なお、安全対策や騒音防止などについて対話型説明会の早期開催を求めていた住民有志による陳情は、委員会での採決の結果、反対多数により不採択となりました。区側は「施工計画の策定後、夏ごろに説明会を開く」としています。
おまけ写真











