板橋四丁目の閑静な住宅街。王子新道沿いを歩いていると見えてくる、一見どこにでもあるような、でもどこか懐かしい雰囲気の公園があります。

それが、今回ご紹介する「板谷公園」です。
実はこちら、板橋区内で「最も古い」歴史を持つ公園だということをご存知でしょうか。

昭和12年開園。当時の面影を残す門柱

板谷公園が産声を上げたのは、昭和12年(1937年)4月29日のこと。当時は「東京市板谷公園」という名称で開園しました。

公園の入り口に立つ門柱をよく見てみると、開園当時に設置された銘板が今も静かに残っています。何気なく通り過ぎてしまいそうな場所に、板橋の歩んできた長い月日が刻まれているのを感じ、思わず足を止めてしまいました。
加賀藩下屋敷から「板谷」氏の志へ

この公園がある板橋三・四丁目一帯のルーツを辿ると、江戸時代の加賀藩江戸下屋敷に行き着きます。

明治期には「三合野原(さんごうやわら)」などと呼ばれたこの地は、昭和に入り、船運会社を営む実業家・板谷宮吉氏によって大規模な住宅地「上御代の台」として整備されることになります。
当時の国の指針により、区画整理の際には公園用地を確保する必要がありました。それを受け、板谷氏が東京市へ土地を無償提供したことでこの公園が誕生したのです。公園の名に刻まれた「板谷」という名は、この街の礎を築いた人物への敬意そのものなのですね。

子供たちが駆け回る「お山」と四季の彩り

歴史的な背景もさることながら、現在の板谷公園は地域の方々の最高の憩いの場です。
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- 象徴的な「お山」: 土が盛られた小高い山があり、子供たちが楽しそうに登っています。高島平などにある「お山の公園」のルーツを彷彿とさせ、遊び心の原点を見るような心地になります。

- 充実の遊具と広場: 滑り台やブランコといった定番遊具に加え、ボール遊びができる広場もあり、放課後には子供たちの元気な声が響きます。

- 桜の名所: 春には見事な桜が咲き誇り、お花見スポットとしても地元で愛されています。
散歩の途中に、歴史の風を感じて
東板橋公園のこども動物園や、広大な城北中央公園のような華やかさとはまた違う、日常に溶け込んだ「ちょうど良さ」が板谷公園の魅力です。

日々の散歩のついでに、ふと歴史に思いを馳せてみる。そんな贅沢な時間が、この街には流れています。皆さんも王子新道を歩く際は、ぜひ板谷公園の門柱を覗いてみてください。





