【たい焼き】「およげ!たいやきくん」の時代から半世紀。二代目が守り抜く「飛安」の変わらぬ味

東京・巣鴨、地蔵通り商店街の喧騒を少し抜けた先に、芳ばしい甘い香りを漂わせる一軒の店があります。

たい焼き専門店「飛安(とびやす)」。1975年(昭和50年)、日本中が名曲「およげ!たいやきくん」の大ヒットに沸き、空前のたい焼きブームに包まれていたあの年に、この店は産声を上げました。

荒波を乗り越え、戻ってきた活気

創業からまもなく半世紀。現在は二代目がその暖簾を守っています。振り返れば、近年のコロナ禍は大きな試練でした。一時は商店街から人の姿が消え、静まり返る日々。しかし、二代目は伝統の火を絶やすことなく、黙々と鯛を焼き続けました。

「最近は、少しずつですが活気が戻ってきました」

二代目が語るように、商店街には再び人波が。最近ではSNSや口コミを頼りに、日本の伝統の味を求める外国人観光客の姿も目立つようになりました。かつて先代が焼いていた頃と同じように、今では多様な言語が飛び交う中で、焼き立てのたい焼きが手渡されています。

流行に流されない「厚皮」の矜持

昨今のたい焼きは「薄皮パリパリ」が主流ですが、飛安のたい焼きはあえてその逆を行きます。手に持つとずっしりと重く、生地は厚めでふっくら。ホットケーキのような優しい甘さと、頭から尻尾まで隙間なく詰まった自家製のあんこ。

「時代が変わっても、味だけは変えちゃいけない」

そんな二代目の強い想いが、一口かじれば伝わってきます。このボリューム感こそが、長年通い続ける常連客にとっての「安心の味」なのです。

150円に込められた、変わらぬ「巣鴨の心」

物価高騰が続く中でも、小倉あん1個150円という価格を維持しようとする姿勢には、地域への愛着が滲みます。

ブームの真っ只中に生まれ、震災やパンデミックを乗り越えてきた「飛安」。二代目の手によって守られるその味は、これからも巣鴨を訪れる人々の心とお腹を、温かく満たし続けていくことでしょう。

おまけ 地蔵通り商店街

巣鴨地蔵通り商店街の近くを散策してみましたが、飛安さんのそばのお肉屋「ササキ」がリニューアルオープンしていました。

ただ、近隣にはシャターや空き店舗もあったりするので、なかなか商店街の活気は戻りきっていないのかもしれませんね。

この記事を書いた人

なりチャン

なりますチャンネルは、成増をベースに東京の城北エリア(板橋・練馬)の地域情報を地元目線でリアルタイムにお届けしていきます✉「子どもたちが地域の方々と触れあい、地域をもっと好きになってほしい」という想いで2022年頃に始めました。月間55万PV(2026年1月)。