板橋区の主要な街として発展を続ける東武東上線・成増駅。

駅前の賑わいと利便性が高まる一方で、線路沿いには、周辺とは少し異なる形状の土地や建物が残されています。

2026年9月、成増の南口・線路沿いにある特徴的な「三角形の土地」の一角で、解体工事が始まりました。
【線路沿いに残る「三角地帯」】

成増駅南口の線路沿いを歩いていると、道路や線路などに囲まれた、三角形や細長い形状の土地が目に入ります。

鉄道や道路の配置によって、一般的な四角形の宅地とは異なる「不整形な土地」が生まれることは珍しくありません。


この周辺でも、線路と道路の間に挟まれるような土地が残り、狭い路地の奥に古い建物が並ぶ場所も見られます。
長い年月を経てきた成増の街並みの中で、こうした土地は駅前の商業エリアとは異なる風景を残してきました。
【建て替えに関係する「接道義務」】

こうした土地を見ると、「なぜ長い間、この状態で残っているのだろう」と感じるかもしれません。
その理由の一つとして考えられるのが、建築基準法の「接道義務」です。
建築物を建てる敷地は、原則として建築基準法上の道路に2m以上接している必要があります。
そのため、狭い路地の奥にある土地や、道路との接し方が特殊な土地では、建て替えが難しくなるケースがあります。
【成増に残る「線路による街の分断」】

東武東上線は、成増を都心方面と埼玉方面を結ぶ重要な交通軸として発展させてきました。


その一方で、線路によって街が南北に分けられていることから、道路や踏切などを通じた移動には一定の制約もあります。
線路沿いに残る不整形な土地や狭い路地も、長い年月をかけて形成されてきた成増の街並みの一つと言えるでしょう。

なお、東上線では大山駅付近で連続立体交差事業が進められており、約1.6kmの区間を高架化して8カ所の踏切を解消する計画となっています。

成増と大山では状況や事業内容が異なりますが、東上線沿線では、鉄道と街の関係を見直す動きが進んでいます。
【解体工事で変わり始める風景】

今回、成増の三角地帯の一角で始まった解体工事。
長年そこにあった建物が姿を消すことで、この場所の風景も少しずつ変わっていくことになりそうです。
駅前の華やかな街並みとは少し違った表情を見せてきた、成増の線路沿い。


こうした特徴的な土地や路地もまた、成増の街が歩んできた歴史の一部なのかもしれません。
これからこの場所がどのように変わっていくのか、成増の街の変化とともに見守っていきたいと思います。








