昭和の成増を写真で振り返る「成増今昔MAP」 スキップ村や川越街道、駅前の昔の姿

MEGAドン・キホーテ成増店の1階、エレベーター前のスペースで「成増今昔MAP」が展示されています。

展示されているのは、今から50~60年ほど前を中心とした昭和の成増の写真。

現在では高層の建物が並ぶ場所も、かつては木造の家屋や商店が軒を連ねていました。

普段何気なく歩いている成増の街が、かつてどのような風景だったのか。

写真を見ながら現在の街並みと比べてみると、成増の街の変化がよく分かります。

木造家屋が並んでいた現在のスキップ村

現在、多くの店舗やビルが並ぶスキップ村周辺。

「成増今昔MAP」には、現在とは大きく異なる昭和の街並みが写っています。

当時は木造の建物が多く、現在のような大きなビルが建ち並ぶ景色とは全く違います。

写真を見てから現在のスキップ村を歩くと、「ここが同じ場所なのか」と思うほどです。

成増の商業地が、時代とともに姿を変えてきたことを実感できます。

林屋コンクリート工業があった場所

1976年頃の写真として紹介されているのが、林屋コンクリート工業の建物です。

写真には木造の建物が写っています。

現在、この場所にはミスタードーナツが入る建物があります。

今では当たり前のように見ている現在の建物も、数十年前には全く違った姿だったことが分かります。

こうした「昔の写真と現在」を見比べられるのが、今回の「成増今昔MAP」の面白いところです。

昭和初期の川越街道と東埼橋

成増の街の変化を考えるうえで興味深いのが、川越街道と東埼橋です。

展示では、1934年に川越街道の拡張工事が竣工した際の写真も紹介されています。

当時の道路は、現在とは異なる姿をしていました。

埼玉銀行前から東埼橋方面へ伸びる道路。

そして東埼橋を渡ると、白子宿の冨澤薬局や郵便局がある交差点方面へ旧川越街道が続いていました。

現在の東埼橋は「新東埼橋」となっています。

東京オリンピックの頃には交通需要の増加が見込まれ、現在につながる道路整備が進められたとされています。

成増から白子方面へ向かう道を歩いていると、現在の道路だけでは分からない、かつての街道の姿が浮かんできます。

新田坂にあった八坂神社も、川越街道の拡張工事の際に場所が変わったと聞いたことがります。

田中屋の「創業百年記念」

写真の中で目を引いたのが、田中屋の「創業百年記念」の文字です。

昭和31年(1956年)のものとされており、当時すでに創業100年を迎えていたことになります。

昭和31年に創業100年ということは、現在から考えると非常に長い歴史です。

現在の田中屋は大きな建物になっていますが、建物の一部には瓦が残されています。

昔の木造建築に使われていた瓦の一部なのではないか――そんなことを想像しながら眺めると、現在の建物の中にも昔の成増の面影が残っているように感じます。

踏切を渡るために完成した「成増西歩道橋」

成増に住んでいる人にとって、東上線の踏切は今も身近な存在です。

電車の通過を待つ時間に、「もう少し何とかならないかな」と思ったことがある人も多いのではないでしょうか。

展示されている写真には、昭和47年(1972年)に完成した成増西歩道橋も紹介されています。

現在では当たり前のようにある歩道橋ですが、完成する前は当然ながら今のような歩行者の通行環境ではありませんでした。

街の人口が増え、交通量も増えていく中で、成増の道路や歩行者の環境も少しずつ変化していったことが分かります。

カラフルな「すずらん通り」

現在の成増を知る人なら、すずらん通りの写真も興味深いと思います。

昔のすずらん通りは、現在とはかなり雰囲気が違います。

写真を見ると、色とりどりの看板や建物が並び、当時の商店街の活気が伝わってきます。

そして、南口のロータリーが整備される以前には、現在とは駅前の構造も大きく違っていたそうです。

南口ロータリーができる前は、現在のすずらん通りを抜けたあたりに成増駅の改札があったとされます。

今の駅前からはなかなか想像できない光景です。

かつては噴水があった成増駅南口

成増駅南口の駅前広場の写真も展示されています。

現在の駅前には公衆トイレや清水かつらさんにちなんだ時計台がありますが、以前は噴水が設置されていました。

現在の駅前広場と昔の写真を見比べると、駅前の景観も時代とともに変わってきたことが分かります。

成増といえば、童謡詩人・清水かつらさんゆかりの街でもあります。

2026年は10月10日に「成増童謡祭り」が開催される予定で、清水かつらさんの詩も多く歌われるそうです。

昔の成増の写真を眺めながら、今も地域に残る清水かつらさんの文化に思いをはせるのも面白いかもしれません。

現在はGiGOが入る「油屋」

かつて「油屋」さんがあった場所は、現在では大きなビルになり、GiGOが入っています。

昭和の写真に写る商店と、現在の大きな建物。

同じ場所を時間をさかのぼって見ているような感覚になります。

1952年の駿河屋

最後に紹介したいのが、駿河屋さんの新装開店を写した1952年の写真です。

現在、この場所にはマツモトキヨシが入るビルがあります。

写真の時代には、今とは全く違う街並みの中で商売をしていたことが分かります。

そして、この周辺には現在も「やまだや」さんがあります。

やまだやさんも創業100年になるということで、こうした昔の写真を見ていると、成増で長く営業を続けてきたお店の歴史の長さを改めて感じます。

昔から続く店、姿を変えた店

「成増今昔MAP」を見ていて感じたのは、街の建物は大きく変わっても、長く商売を続けているお店があるということです。

一方で、昔の写真に写っているお店の多くは、現在のスキップ村では営業していません。

建物が建て替えられ、店舗そのものがなくなったケースもあります。

以前、成増の「初音」さんでお話を伺った際にも、昔から店を続けている人は少なくなり、土地や建物をビルにして、その一部を店舗として貸している人も多いという話を聞きました。

街の姿が変わることは、そこで商売をする人たちの形も変わるということなのかもしれません。

やまだや、鈴木精肉店、田中屋――今も残る成増の面影

そう考えると、現在も成増で営業を続けている「やまだや」さん、「鈴木精肉店(休業中)」さん、「田中屋」さんの存在は貴重です。

大きなビルが建ち並び、駅前の景色も大きく変わった成増。

それでも、昔から続く店を訪れると、昭和の成増の面影を感じることができます。

「成増今昔MAP」は、単に昔の写真を見る展示ではありません。

写真に写る建物や道路、商店を現在の地図と重ね合わせてみることで、成増という街がどのように変化してきたのかを知ることができます。

普段歩いている道にも、50年前、60年前には全く違う風景があった。

そう思って街を歩いてみると、いつもの成増が少し違って見えてきます。

MEGAドン・キホーテ成増店を訪れた際には、1階エレベーター前に展示されている「成増今昔MAP」をぜひ見てみてはいかがでしょうか。

この記事を書いた人

なりチャン

なりますチャンネルは、成増をベースに東京の城北エリア(板橋・練馬)の地域情報を地元目線でリアルタイムにお届けしていきます✉「子どもたちが地域の方々と触れあい、地域をもっと好きになってほしい」という想いで2022年頃に始めました。月間55万PV(2026年1月)。