「自由研究は、自分を知ることから始まる」――第13回いたばし自由研究作品展、等身大の想いを展示中

現在、板橋区立教育科学館では、子どもたちの瑞々しい視点が光る「第13回いたばし自由研究作品展」が開催されています。本年度は過去最多規模となる171作品の応募があり、その中から選ばれた珠玉の17作品が、今までにない新しい演出で展示されています。

教育科学館

1. 建物は古くても、想いは常に新しく

本物のトリケラトプス

1988年の開館から37年。板橋区立教育科学館は、全国でも珍しい「区立」の科学館として地域に愛されてきました。

休日には行列ができるレトロゲーム

清水館長(しみてる)は語ります。 「建物はどうしても老朽化し、古くなってしまいます。でも、そんな中で常に新しくアップデートされるのは『人の想い』です。教育科学館は、その想いを企画にする場所にしたい」

「しみてる」こと、清水館長

その言葉通り、館内ではスタッフそれぞれの情熱が形になっています。くわちゃんの「クワちゃんらぼ」、かえちゃんの「FLL(ロボット競技)」など、スタッフの「やりたい」を形にする。館長はまるで「芸能事務所の代表(裏方)」のように、スタッフ一人ひとりの個性をマネージメントし、支える役割に徹しています。

2. 枠組みを超える挑戦:「顔が見える」ことの意義

今回の展示には、時代の流れにあえて一石を投じる大きな挑戦があります。

最優秀賞

コンプライアンスが重視される現代、子どものプライバシー保護のために「顔を出さない」「個性を特定させない」という枠組みが増えています。しかし、本展では各受賞者の等身大パネルを用意し、あえて「受賞者の顔と想い」がダイレクトに伝わるようにしました。

「人を展示する科学館」をテーマに掲げる清水館長は、「誰が、どんな想いで取り組んだのか」という体温を感じる出会いこそが、知的好奇心を動かす最大のスイッチだと考えているからです。

3. 「自由」とは、自分の心の動きを自覚すること

「自由研究は自由なんだから、何をやってもいい。でも、実はこれって一番難しいことなんです」と清水館長は言います。

受賞者のパネル

ルールや枠組みに沿って動くことに慣れてしまうと、自分が本当はどう思っているのかが見えにくくなります。 「自由研究は『やりたいこと探し』から始まるのではありません。そのもっと前にある『自分がどう思っているのか』を自覚するところから始まります。」

地下一階のじゆう研究作品展

普段の生活の中で「今、自分はこう思った!」という些細で一瞬の気づきを逃さないこと。 「『自分、こんなことに気づいちゃった?やばいじゃん自分』という驚きに出合えたら、それは紙に書いて額縁に飾っておいていいくらい凄いこと。そんな心の動きが集まった先に、本当の意味での『自由な研究』が生まれるのです」

現在開催中の宇宙船の展示

4. そうそうたる審査員と、未来を変える17作品

錚々たる審査委員

審査委員長には長沼豊教育長、審査委員には大東文化大学の高橋進学長が名を連ねました。

HPより引用。

【主な受賞作品例】

  • 最優秀賞: 「割れた磁石の復活大作戦!」(高島第六小4年・佐藤 穂実さん)
  • 優秀賞: 「スマホVSトイレ どっちがきたない!?」(志村坂下小4年・伊平 大祐さん)
  • 地域教育力賞: 「ゴキブリってキモい?」(板橋第七小3年・三ツ矢 優理さん)
かわいいとはなにか?

審査委員特別賞や奨励賞には「かわいいとはなにか?」「まんがのめをみてけんきゅうしてみよう」など、まさに「自分の感性」を信じて突き詰めた作品が並びます。各ブースには本人のインタビュー映像やハンズオン展示もあり、一人の人間の探究プロセスを丸ごと体験できる構成です。

5. 開催概要と休館のお知らせ

人気の地震が体験できるマシーン

教育科学館での展示(第1期)の後は、板橋区役所での展示(第2期)も予定されています。

みなさんもよかったら足を運ばれてみてはみてはいかがでしょうか。

  • 第1期(教育科学館): 2025年12月7日(日)~2026年1月11日(日)
  • 第2期(板橋区役所): 2026年1月13日(火)~1月16日(金)
  • 料金: 無料

【重要:エレベーター工事に伴う休館のお知らせ】 教育科学館はエレベーターの入れ替え工事のため、2026年1月13日(火)~3月9日(月)まで休館となります。休館中、スタッフの皆さんは区内の小学校へ「出張授業」に出向く予定です。館内は一時お休みですが、スタッフの情熱は地域へと直接届けられます!

この記事を書いた人

なりチャン

なりますチャンネルは、成増をベースに東京の城北エリア(板橋・練馬)の地域情報を地元目線でリアルタイムにお届けしていきます✉「子どもたちが地域の方々と触れあい、地域をもっと好きになってほしい」という想いで2022年頃に始めました。月間40万PV(2025年10月)。