深夜23時、薄暗い環七沿いに突如現れる大行列

2026年6月のある夜23時過ぎ、かつて多くのラーメン店がしのぎを削った環七沿いへと足を運んだ。周辺は少し薄暗い印象を受けるが、ここ「ラーメン一番」の前だけは違った。

まばゆい光に照らされた店頭には、この時間にもかかわらず10名近い大行列。1984年の創業から40年以上が経った今も、レジェンドでありながら最前線の人気店として君臨している。

現在は先代の後を継いだ2代目が伝統の味を守りながら店を切り盛りしており、常連客の中には親子三代にわたってこの味を求めて通い詰めるファンもいるそうだ。 世代を超えて愛される圧倒的な歴史の重みを感じずにはいられない。

店内へのルール

効率よく回転させるため、店内への案内は店員さんから特になく、「席が空いたらお客さん自身で中に入る」仕組みになっている。

一方で、並び方のマナーやルールは徹底されている。車で来店した代表者が並び、後から知人が合流した際には、店員さんから「全員そろってからお並びください」と丁寧ながらも明確な指導が入る。こうした毅然とした姿勢が、行列の秩序を守っている。


列に並んで待つこと約20分。ようやく店内へ。 設備には40年以上の歴史が生んだ年季を感じるが、驚いたのは寸胴。ピカピカと美しい金属光沢を放つほどに磨き上げられており、店主が道具をどれほど大事に扱っているかが一目で伝ってくる。

圧倒的ボリュームと至高のスープ「一番ラーメン」

席に着くと注文を聞かれる。 今回頼んだのは、チャーシュー3枚、味付き玉子、コーン増しという豪華なトッピングが乗る看板メニュー「一番ラーメン」。

ベースのスープは「正油」「塩」「味噌」の3種類から選べるが、やはりここは一番人気の「味噌」をチョイス。赤味噌をベースに数種類の味噌を調合した特製スープだ。さらに、唐辛子ベースの特製辛み調味料「オロチョン(中辛:+100円)」を追加した。

注文からわずか5分程で着丼。
辛味噌のコクと中太ストレート麺の抜群の食べ応え

運ばれてきた一杯は、見た目からしてインパクト抜群。


- スープ 特製味噌スープにオロチョンの辛みが加わることで、オレンジがかった色味に黒みが帯び、食欲をそそるビジュアルに。一口飲むと、じっくり煮込まれた深いコクと絶妙な辛味がガツンと脳を揺さぶる。
- 麺 「豊華食品」の特選小麦粉を使用した中太のストレート麺。小竹向原という近隣に大学が多い学生街の土地柄もあってか、一般的なラーメン店よりも量が多めで、とにかく食べ応えがある(食べきる自信のない人は「少なめ」での注文も可能だ)。
- トッピング 綺麗にカットされた大ぶりのチャーシューは、断面から上質な肉質が伝わりジューシー。中までしっかりと味が染み込んだ味玉に、もやし、メンマ、そして甘みが引き立つコーン。


かなりのボリュームがあったものの、スープと麺、具材のバランスが完璧で、箸が止まることなくペロリと完食。最後に丼の底に残ったコーンをさらって大満足で席を立った。

退店時も伸びる列。変わりゆく環七、変わらない「一番」
お店を後にしたのは24時(深夜0時)を回った頃。しかし、外の行列は短くなるどころか、さらに後ろへ伸びていた。営業は深夜3時まで続くという。

かつて昭和の「環七ラーメンブーム」全盛期には、人気店の前に無数の車が路上駐車し、深夜まで大行列ができるのが当たり前の光景だった。 時代は流れ、路頭の景色や街のルール、店舗前の椅子撤去など、環境は少しずつ変わっている。今は路上駐車の禁止やコインパーキングの利用が徹底され、深夜の静寂を守るための配慮がなされている。

しかし、営業終了の深夜3時まで途切れることのない活気と、2代目が守り続けるその情熱は、昭和から平成、令和と時代が移り変わっても変わっていない。

食べ終えた後に、自然と笑顔で「ごちそうさまでした!」と言いたくなる。そんな温かさと力強さが、今夜も深夜の環七で輝き続けている。
【店舗情報】

- 店名: ラーメン一番
- 住所: 東京都練馬区小竹町2-74-8(新桜台駅・小竹向原駅・江古田駅より徒歩10分)
- 営業時間: 18:30~翌3:00
- 定休日: 日曜・祝日、年末年始
- 備考: 代表待ち禁止(全員揃ってから並ぶ)。お車の方は近隣のコインパーキングへ。裏メニューの「豚辛子漬」は会計時に持ち帰り注文可能。
- HP、X、Instagram








