伊勢屋さんのコーヒーを飲みながら想う、大山再開発の未来——「プロセスにこそ民主主義が宿る」

テレビの検証企画でおなじみとなり、今や大山ハッピーロード商店街の顔とも言える「伊勢屋」さん。 先日はコーヒー販売、最近では綿菓子の収録も行われたそうで、その愛されぶりは留まることを知りません。すっかり地域を明るく照らす人気店です。

これまでの企画では、収録が終わると元の営業スタイルに戻ることが多かった伊勢屋さんですが、今回はなんとコーヒーの販売を継続されているとのこと!

クレープやタコスなどはオペレーション上どうしてもお二人で回すのが難しかったそうですが、「コーヒーなら何とか提供できる」と、新たにコーヒーメーカーを導入されたそうです。

テレビの企画から生まれた話題のコーヒー。ハッピーロードを訪れた際は、ぜひ一杯飲みに行ってみてはいかがでしょうか。

シャッターが増える街並みと、刻一刻と進む再開発

一方で、伊勢屋さんの周辺に目を向けると、シャッターを下ろした店舗が目立つようになってきました。

伊勢屋さんの裏手に位置する「ピッコロスクエア」周辺を中心とした再開発に伴い、立ち退きエリアの多くのお店が6月末をもって閉店されました。現在残っているお店も、行政との対話を進めながら、具体的な立ち退きに向けた話し合いを行っている最中です。

伊勢屋さんの並びにある「コモディイイダ」の店頭に掲げられた「タワマン反対」の文字が、この街が抱える複雑な思いを静かに物語っています。

再開発——それは街が新しく生まれ変わり、未来へつなぐために必要なプロセスなのかもしれません。 しかし、どれだけ丁寧な対話が重ねられたとしても、長年親しまれ、人の「生業(なりわい)」そのものであったお店を閉じることには、やはり大きな痛みが伴います。

「対話」のプロセスが描く、街の未来

板橋区の対応を見ていると、住民や店舗との対話を比較的手厚く重ねようとしている印象を受けます。

思い返せば近隣の練馬区でも、豊渓中学校の統廃合を巡る動きなど、行政主導の決定プロセスに対して住民から厳しい批判が上がった時期がありました。

区政の変化とともに進め方も少しずつ丁寧な姿勢へと変わりつつありますが、どのような意思決定であれ、行政は民意を丁寧に汲み取らなければなりません。決定された内容そのものだけでなく、合意形成にいたる「プロセスにこそ民主主義が宿る」のだと、この街の移り変わりを見つめながら改めて痛感させられます。

こうした立ち退きや再開発に向けた対話も、もしかすると年内には一つの目途がつくのかもしれません。 痛みを乗り越えた先に、新しい大山は一体どのような街として生まれ変わっていくのでしょうか。

帰り道、ふと空を見上げると綺麗な夕日が沈んでいくのが見えました。 変わりゆく街の営みを、静かに見守ってくれているかのようでした。

この記事を書いた人

なりチャン

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